こんにちは、院長の黒岩です。
患者様からよくご質問をいただくので、今回はレントゲンでの被曝量について書いています。
初診のカウンセリングでは使用しませんが、基本検査を受けていただく方にはレントゲン検査を実施しています。
当院では被曝量の少ないCBDレントゲン「RayScan」を使用しております。
歯科レントゲンでは放射線の一種であるX線を利用して患者さまの歯や顎、頭の状態を検査しています。
この検査によって、矯正治療の立案に必要なデータを正確に得る事が出来ますが、レントゲンを撮る際は被曝量への配慮も欠かせません。
厚生労働HPのデータをご覧ください。
最下部にあるのが歯科レントゲンの被曝量です。
ミリシーベルトの表ですが、歯科ではその1/1000のマイクロシーベルト(μ㏜)単位となります。
正確な数値は下記の通りです。
<RayScan メーカーデータ参照>
パノラマ:小児14μ㏜ 成人29μ㏜
4分画(顎関節4枚法):小児22μ㏜/1回 成人27μ㏜/1回
CT(10*10):小児218μ㏜ 成人319μ㏜
セファロ側方:小児4μ㏜/1回 成人5μ㏜/1回
セファロ正面:小児9μ㏜ 成人11μ㏜
実は人間は毎日、自然放射線を受けて生きています。
宇宙から、大地から、食事から絶えず被ばくを受けていて、半分は食事からの摂取と言われています。
日本では1人あたり年間で1.5〜2.5ミリシーベルトの自然放射線を浴びています。
当院では治療の際に7枚枚撮影をしますので
成人は0.423ミリシーベルト、小児は0.293ミリシーベルトです。
東京とニューヨークを飛行機で1回往復すると0.2ミリシーベルトとなりますので、
成人の場合は2往復分、小児の場合は1.5往復分となります。
医療従事者は年間50ミリシーベルト以下、5年間で100ミリシーベルト以下にするよう指示をされています。
また、被曝量から悪性腫瘍が増加に転じる量は年間100ミリシーベルト(1,000,000マイクロシーベルト)とされていますので、健康への影響を心配されなくても良いかと思います。
ただし、被ばく量は少なければ少ないほど良いわけですから、
当院でも「治療計画の精度」と「患者さんの健康」を両面から配慮して検査を行っています。
この記事で少しでも不安解消の一助となれたら幸いです。
院長 黒岩