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こんにちは、赤坂矯正歯科 院長の黒岩です。先日、無事に開院1年を迎えることが出来ました。
本当にあっという間に1年が経った感じがします。昨今AIでのブログが多いですが、乱文にはなりますが、私自身が今感じていることをタイプ打ちしたいと思います。
開院までの道のり
私は歯科大学の矯正科で矯正医学の研鑽を積んだ後、しばらくはフリーランスの矯正専門医として14箇所の歯科医院で患者さんを、担当させていただきました。人数としてはゆうに1,000名は超えています。
色々な現場で治療をさせてもらえるのは非常に多くの刺激や学びがありましたが、一方で矯正治療に必要な設備、治療器具が100%揃っている訳ではないので、治療のやりづらさもありました。矯正専門医として10年を超えたあたりで自分の理想の治療環境を作りたい、という思いが強くなり、地元である赤坂で歯科矯正専門医院をオープンすることになりました。
多くの方々が支えてくれました
歯科医院を開業・継続していくためにはやらなくてはいけないことが沢山あります。
とても私一人で出来ることではありません。
一緒に働いてくれているスタッフ、矯正関連の業者の方、矯正の先輩Dr、後輩Dr、外勤先の院長+スタッフさんなど色んな方の協力があって何とかやっていけています。
皆さんには本当に感謝しています。
この1年で沢山の患者さんが矯正相談にいらっしゃいました。
現在、当院で矯正治療を担当させて頂いている方は、私を信じてくださり、お任せを頂いているので本当に嬉しく思います。
毎回の治療で最大限の効果を出せるように、毎回口腔内写真(+スキャンやレントゲン)を撮影して予習・復習を行っています。
(矯正治療というのは最初に道筋となる治療計画を立てますが、それを円滑に進めるためには定期的な観察が不可欠だからです。)
矯正治療というのは非常に面白い分野で、生体相手にいかにアプローチするのか?また、そのリアクションを観察するのが毎日本当に楽しいです。
患者さんにも喜んで頂けるし、なによりやっている私も非常に楽しいので日々ワクワクしながら仕事ができてます。
また、残念ながら担当できなかった患者さんもきっとどこかの良い先生が治してくれていると思いますし、矯正相談に来てお話ができたことだけでも感謝です。
色々な方へ恩返しするためにも、今後も日々の診療や勉強・情報収集など精励恪勤していく所存です。
ここからは開業1年経って、感じたことをお話ししたいと思います。
当院に来られる患者さんのデンタルIQが高い
まず驚いたのは一般の素人の方でも矯正について詳しい方が少なくありません。
今まで10年以上色んな医院で働いてきましたが、初めて言われることもあり驚きました。
矯正に関する興味・関心が高くなったことは嬉しいことでもあります。
ただし、情報の出先がネットだと半分誤っていることもあるのでそこは訂正して説明していますが口頭での説明には布教に限界があるのでSNSで出来るだけ正しい情報を発信していきたいと思います。
難しいのは医療はその時代により変化する部分もあるので、なるべく理論立てて説明できれば良いかなと考えています。
再治療の希望が多い
矯正を子供の時、学生時代にやっている方が殆どな体感です。
やはり歯並びは年齢とともに生理的な変化+後戻りを生じますので、保定の重要性やその人の落ち着くポイントなどを模索していく必要性を感じます。
矯正治療が終わらない・上手く進んでいない人が少なくない
これが開業してから知った一番の衝撃事実でした。
もちろん矯正治療は全員を完璧に治療するのは現実的に難しいです。
骨格や歯の状況はみんな違うのでその人なりのベストを模索・ゴール設定する必要がありますし、
ほとんどの方は満足・問題ないレベルまで治療することはできます。
ただし、私がこの1年で見てきたセカンドオピニオンの方はそういうレベルの話ではありませんでした。
状態が悪い場合には患者さんの気持ちに配慮しながら伝えるのも、かなり大変です。
カウンセリング中に、ショックで取り乱したり、泣いてしまう患者さんもいらっしゃいました。事実はお伝えしながら、具体的なリカバリー方法、できる限りの解決策を説明するように心がけています。
こういう場合、話を聞くと矯正専門医ではないパターンが殆どでした。
一般の先生でも尊敬できる矯正治療にすごい真剣な先生もいますが、片手間の先生が多い感じがします。
一般の治療も、矯正の治療も両方とも全て完璧にできる先生は極わずかだと思います。
一般治療も矯正治療もそんなに簡単ではありません。
日々のアップデートが必要だからです。そのために専門医制度があります。
担当医選びは慎重に-
矯正治療を含めた医療は、一度違うDrが介入されてからの再治療は難易度が高くなります
始めからきちんと基礎、知識がある矯正医が治療をしていたら、治すのも難しくない症例でも、誤った方法で人の手が入ると問題が複雑になります。マイナス状態からスタートするので、治療期間も倍になります。
一番可哀そうなのは患者さんです。
心理的にも一度失敗されている場合、警戒心が強くなり再治療を行うハードルが非常に高くなります。
矯正の再治療を勧めても、治療せずに泣き寝入りされる方もいます。
医療人として今後、このような残念なケースを少しでも減らす為に、医学的根拠と倫理に基づいた正しい情報発信を行っていきたいと思います。できればSNSの方も見て頂けますと励みになります。
2025年も患者さんやお世話になった方への恩返しのためにも日々の臨床の研鑽、学会、セミナー、勉強会などでの情報収集など継続していきたいと思います。
今後とも宜しくお願い致します。
赤坂矯正歯科 院長 黒岩